AIエージェントの「脳」をファイル管理するように構築!コンテキストデータベースの新発想 — OpenViking

volcengine/OpenVikingPython14.7k

OpenVikingは、AIエージェント(自律的にタスクをこなすAIプログラム)が必要とする「記憶」「資料」「スキル」をまとめて管理できるオープンソースのコンテキストデータベースです。パソコンのフォルダ構造のようにAIの知識を整理し、必要なときに必要な情報だけを効率よく取り出せる仕組みを提供します。従来のRAG(AIが外部情報を検索して回答に活用する仕組み)ではバラバラに散らばりがちだった情報を、viking://という独自のアドレス体系で一元管理できるのが大きな特徴です。AIを使うほど自動的に経験が蓄積されて賢くなる「自己進化」機能も備えており、AIエージェントを開発するエンジニアにとって、面倒なコンテキスト管理から解放される画期的なツールです。

🔥 なぜ話題?

AIエージェント開発が急速に普及する中で、「AIにどんな情報をどうやって渡すか」というコンテキスト管理が最大のボトルネックになっており、OpenVikingはこの課題をファイルシステムという直感的なパラダイムで解決する点が注目を集めています。さらにベンチマークでタスク完了率49%向上・トークンコスト最大96%削減という具体的な成果を示していることも、開発者コミュニティでの信頼を高めています。

💡 こう使える!

たとえば社内向けAIアシスタントを開発しているとき、プロジェクトのドキュメント・過去のユーザー対話履歴・APIの使い方マニュアルなどをOpenVikingに登録しておけば、AIが「前回のミーティングで決まった仕様変更の内容を教えて」と聞かれたときに、フォルダ階層を辿って関連する情報だけをピンポイントで取り出し、的確に回答できるようになります。しかも使い続けるほどAIがユーザーの好みや頻出パターンを自動学習して、回答の精度が向上していきます。

ユースケース: AIエージェントが必要とする記憶・資料・スキルを一元的に整理・管理し、賢く効率的に情報を検索・活用できるようにする

  • パソコンのフォルダ構造のようにAIの記憶・資料・スキルを一元管理できる「ファイルシステムパラダイム」
  • L0/L1/L2の3階層構造で必要な情報だけを読み込み、トークン消費を大幅削減
  • OpenClawとの連携でタスク完了率49%向上・入力トークンコスト最大96%削減を実証
  • 検索の軌跡を可視化できるため、AIが間違った回答をした原因の特定・改善が容易
  • 会話ごとにAIが自動で経験を蓄積し「使うほど賢くなる」自己進化機能を搭載
GitHubで見る →

OpenViking is an open-source context database designed specifically for AI Agents(such as openclaw). OpenViking unifies the management of context (memory, resources, and skills) that Agents need through a file system paradigm, enabling hierarchical context delivery and self-evolving.

技術情報

言語

Python

ライセンス

Apache-2.0

最終更新

2026-03-17

スター数

14,706

フォーク数

1,001

Issue数

68

トピック

agentagentic-ragai-agentsclawbotcontext-databasecontext-engineeringfilesystemllmmemoryopenclawopencoderagskill

技術詳細

アーキテクチャ・仕組み

  • ファイルシステムパラダイム: すべてのコンテキスト(記憶・資料・スキル)を viking:// プロトコルの仮想ファイルシステムとして管理。lsfindgreptree などの標準的なコマンド操作でコンテキストを操作可能
  • 3階層コンテキスト構造:
    • L0(Abstract): 約100トークンの1文要約。素早い関連性チェック用
    • L1(Overview): 約2,000トークンの概要。構造と要点の把握用
    • L2(Details): 完全な原文データ。必要時のみロード
  • ディレクトリ再帰検索: 意図分析 → ベクトル検索で高スコアディレクトリ特定 → ディレクトリ内で二次検索 → サブディレクトリへ再帰的にドリルダウン → 結果集約
  • 検索軌跡の可視化: ディレクトリ探索・ファイル特定の軌跡を完全記録し、問題の原因特定と検索ロジック最適化を支援
  • 自動セッション管理: セッション終了時に会話内容を自動分析し、ユーザーの好みやエージェントの経験をメモリディレクトリに自動更新

対応環境

項目要件
Python3.10以上
Go1.22以上(AGFS コンポーネントビルド用)
C++GCC 9+ または Clang 11+(コア拡張ビルド用)
OSLinux, macOS, Windows

対応モデルプロバイダー

VLM(視覚言語モデル)

  • Volcengine(Doubao): doubao-seed-2-0-pro 等
  • OpenAI: gpt-4o, gpt-4-vision-preview 等
  • LiteLLM経由: Anthropic(Claude)、DeepSeek、Gemini、Qwen(DashScope)、OpenRouter、vLLM、Ollama など多数

Embedding モデル

  • Volcengine: doubao-embedding-vision-250615
  • OpenAI: text-embedding-3-large
  • Jina: Jina Embeddings

パフォーマンス・ベンチマーク(LoCoMo10データセット、1,540ケース)

構成タスク完了率入力トークン数
OpenClaw単体35.65%24,611,530
OpenClaw + LanceDB44.55%51,574,530
OpenClaw + OpenViking(ネイティブメモリ無効)52.08%4,264,396
OpenClaw + OpenViking(ネイティブメモリ有効)51.23%2,099,622

OpenViking統合により、タスク完了率は最大49%向上、入力トークンコストは最大96%削減。

主要コンポーネント

  • openviking-server: HTTPサーバーとして永続的に稼働するコンテキストデータベース本体
  • ov CLI: Rust製のコマンドラインツール。ov statusov add-resourceov lsov findov grepov tree 等のコマンドを提供
  • VikingBot: OpenViking上に構築されたAIエージェントフレームワーク。ov chat でインタラクティブチャットが可能

コンテキストの3分類

  • Resources(資料): プロジェクトドキュメント、リポジトリ、Webページなど
  • User(ユーザー): 個人の好み、習慣、対話履歴
  • Agent(エージェント): スキル、指示、タスク記憶

設定オプション

  • ストレージのワークスペースパス指定
  • ログレベル(INFO等)と出力先(stdout / file)
  • Embeddingの並列数(デフォルト10)
  • VLMの並列数(デフォルト100)
  • ベクトル次元数の指定

ライセンス

Apache License 2.0(商用利用可能)

インストール・クイックスタート

Pythonパッケージのインストール

pip install openviking --upgrade --force-reinstall

Rust CLI(オプション)

curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/volcengine/OpenViking/main/crates/ov_cli/install.sh | bash

設定ファイルの作成

~/.openviking/ov.conf に設定ファイルを作成し、VLMとEmbeddingモデルのAPI情報を記述します。

サーバー起動

openviking-server

動作確認

ov status
ov add-resource https://github.com/volcengine/OpenViking
ov ls viking://resources/
ov find "what is openviking"

VikingBot(AIチャット機能)

pip install "openviking[bot]"
openviking-server --with-bot
ov chat

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